twitter
Membership ID

PIN code
SSL(https)接続
ログイン方法について

Friday Column

No.212

『RADIO MAGIC』

まずは、先週のキリル文字クイズの解説と正解です。(お時間に余裕のある方は先週のコラムNo.211からお読みいただければと思います。)


問題

モスクワ・カメルゲルスキー通りのオシャレなカフェの窓に、キリル文字で書かれた3つの料理とは何でしょう。という問題でした。

解読法は、下の2つの写真をヒントに、ローマ式アルファベットとキリル式アルファベットの関係を読みとるところから始まります。


stardog!s
 

FILI

上の2つのヒント写真から、問題写真の3料理の綴りをローマ式アルファベットに置き換えてみると、


?ASTA / ?I??A / S??I

だということは容易に想像できますね。
“ロシア料理ではない”というヒントもありましたし、“オシャレなカフェ”ということも考えて、1品目は『PASTA』であると仮定します。だとすると1品目と2品目の頭文字は同じですから、2品目は『PI??A』ということになります。この流れで『PIZZA』を思いつかない人はまずいらっしゃらないでしょう。

で、問題は3品目『S??I』です。“オシャレなカフェ”はイタリアンなのだと推測されますが、『S??I』というイタリア料理ってなんでしょうか。うぅぅん、思いつきません。では、イタリア料理じゃないとしたらどうでしょう。うぅぅん、それでもパッと思いつくものはありません。では、ここで正解を発表します。


正解: PASTA / PIZZA / SUSHI

はい正解は「パスタ/ピッツァ/スシ」でした。もう私はこの程度のキリル文字は、知っている単語であれば数秒で解読できるようになりました。3品目の3文字目の発音をローマ式アルファベットに置き換えると「SH」ってことなんですね。御覧いただくブラウザの環境によってはキリル文字がバケてしまう可能性も考えられたので、キリル文字は使用せずの解説でしたので、ちょっとややこしかったらごめんなチャイはロシア語でお茶。

「もしかしたら・・・スシ?、いや、パスタ、ピッツァと来て、スシはないよなぁ、いくらなんでも」と思った方は多くいらっしゃったことでしょう。日本人にとっては考えられない組み合わせですからね。これがしかし、モスクワは和食ブームみたいで、いろんなところに“スシ”を出す店が多くありました。なんせ【Cafe Academia】なんつってかっこつけてる店がこうなんですから、スシがあるってのは、ちょっとスノッブなイメージみたいですよ。絶対食べたいとは思いませんけどね。

“stardog!s”のダツキー・ドッグを路上で食べた後、次の行動を考えようと、近くにあったスターバックスみたいなアメリカンスタイルのかっちょいいカフェに入ります。入口付近にはハーゲンダッツ的に多種のアイスクリームのケースがあり、店員はみなポロシャツにアメリカ式のキャップをかぶり、ロシアとは思えない明るく爽やかな笑顔で「ドーブリ・ジェン!/こんにちは!」と迎えてくれました。モスクワでこの笑顔ってのはかなりの違和感です。とてもアメリカンなスタイルだったので「カウンターでオーダー?それともテーブルで?」と英語で聞いてみたら、誰も英語を話さないようで、3人ぐらいの若い男の子が急におどおどしだしたのはなかなかイイ感じでした。カウンターを通り過ぎて2階への階段を上がる途中、なんか“あまスッパイにおい”がしました。テーブルに立ててあった写真入りメニューを見ると、その半分はなんと色とりどりの“スシ”が占めていました。隣のページはカクテルとアイスクリーム。想像してください、コーヒーの香りと酢めしの匂いが混ざった、でもオシャレな空間。居心地ワルイっすよぉ〜、日本人には。

さ、モスクワの話はもうこのくらいにして、ここからは大阪の話です。

5月30日(土)・31日(日)は、FM802開局20周年のライブイベント【RADIO MAGIC】が大阪城ホールで開催され、私は30日に出演しました。観に来てくださった皆さん、ありがとうございます。楽しかったですよね。楕円形の大阪城ホールに、ステージの後ろ側も含めてぐる〜っと1周お客さんが入ってるんですから、それはそれは素晴らしい眺めで、その中で演奏するってのはこれまでにない気持ち良さでした。私の演奏曲は『愛は勝つ』『まゆみ』『世界でいちばん好きな人』の3曲。なんだよふつうの選曲じゃんと思えるかもしれませんが、実は結構悩んだあげくの3曲でして。

89年の開局直後にリリースしたシングル『REGRETS』がFM802のヘビーローテーションになりました。“ヘビーローテーション”という語はこの時初めて聞きましたし、それはそれはうれしいことでしたよ。デビューから2年半が経ち、やっと1塁にランナーが出た感じで、いい雰囲気になってきたじゃんと思いましたが、翌90年5月に出したシングル『健全 安全 好青年』で送りバント失敗、しかもゲッツーみたいな感じになりました。で、7月に5枚目のアルバム『野球選手が夢だった』が出ます。このアルバムの収録曲だった『愛は勝つ』をFM802は再び“ヘビーローテーション”に選んでくれました。そこからなんだかジワジワした感じが始まり、直後フジテレビの番組で取り上げていただいたりしたこともあり、後から慌ててシングルカットしたりしたものです。

というわけですから、このイベントのお話をいただいた時点で『REGRETS』と『愛は勝つ』は必ず演ると決めてました。FM802ではイベントに向けてウェブサイトでリクエスト的な書き込みを募り、その大まかなところが802さんから送られてきました。うれしかったのは『まゆみ』が結構期待されていることと、『Happy Time Happy Song』が入っていたこと。「さすが、わかってますねぇ、大阪の皆さん」という感じです。そして802さんからの希望として『世界でいちばん好きな人』は是非演奏してほしい、ということも付け加えられていました。さてどうするか、「少し考えさせてください」と悩んでいたところに今度は、『愛は勝つ』をスキマスイッチさんとコラボ、という提案があります。スキマスイッチさんとコラボは楽しそうです。だとすれば『愛は勝つ』ではなく『まゆみ』のほうがおもしろいかも、と逆提案。スキマさんからも快諾があり、『まゆみ』が決定します。この時点で『Happy Time Happy Song』が消えました。『愛は勝つ』はじぇったいやるべきだし、いやでも『REGRETS』も・・・、といろいろ考えた結果、『愛は勝つ』『まゆみ』『世界でいちばん好きな人』が、曲調的にもバラケ具合がいいだろう、というところに落ち着いたわけです。

で、5月30日の大阪城ホール。ギタリストの佐橋佳幸さんを中心とする9名の一流ミュージシャンによる【RADIO MAGIC SPECIAL BAND】に多くのアーティストが次々とのっかります。いきものがかり、福原美穂さんと登場し、CHEMISTRYの後にシークレット・ゲストとして桑田圭祐さんが登場。会場ブリ盛り上がりです。私もステージ袖で観せていただきましたが、いやぁぁぁ、スゴイ。桑田さんのステージを生で観るのは2回目ですが、特に『悲しい色やね』の歌唱には、もうブルブル来ました。スゴイ。で、休憩はさんで私の出番です。『愛は勝つ』はやはりこのくらい大きな会場でやるとそのパワーを発揮しきれる感じで気持ち良かったです。静かなギャグが緩やかにスベって行く感じも、大きな会場ならではの孤立感で逆に心地よいのです。

さて、スキマスイッチのお二人を呼び込んでの初コラボレーション『まゆみ』。歌は大橋卓弥くんとブロック毎に分けて、時にハモったりハモられたり。ピアノは常田真太郎くんが【Wurlitzer】の音色でAメロを中心に、それ以外を私が生ピ音色で演奏しました。いやぁ、すごくよかったと思いますよ。なんつたって大橋くんの声が気持ちイイですし、ビートルズ心あるしね。私の中途半端なボケにもシャープに突っ込んでくれます。お客さんがぐるっと1周いるってことで、「WAVEされたい」とお客さんにリクエストして、12000人に“WAVEされた”のはかなりイイ思い出です。『世界でいちばん好きな人』では、キーボードのDr.kyOnさんと斉藤有太さんが4パートのストリングスを2パートずつに分けて演奏。これも大会場対応曲ですし、この選曲は正解だったと思います。

その後、スキマスイッチ、絢香さんと続き、最後に斉藤和義くんが登場。アンコールは忌野清志郎さんの遺作『Oh! RADIO』を出演者全員で演奏して楽しく終了。開局20周年のFM802に、そして大阪の皆さんにオレは育てられたんだなぁ、と再確認したステージでした。

打ち上げ飲み会の店へ向かうワゴンタクシーの中、映画のサントラを独りで書ききったりもしているスキマの常田くんと、ストリングス・アレンジについて、いろいろな具体例を挙げながら話してました。ひととおり話し終わると、後ろの席のCHEMISTRYのお二人と大橋くんとの会話から“保健室の先生”というフレーズが聞こえてきたので本能的に飛びつきます。そこで私は思いましたよ。「ミュージシャンがライブ終わって、これから打ち上げ行くっつうのに、ストリングスアレンジがうんぬんなんて話してるなんてのはダメ人間だよ、あぁおれはなんてダメ人間なんだ」と嘆いていると、常田くんも「不毛っすよね、ぼくたち」と肩を落としました。その後は斉藤和義くんを中心にエロエロトークでミュージシャンらしい夜が長く続きました、とさ。


不毛なぼくたち


2009/06/05



≪ BACK Latest NEXT ≫

会社概要
サイトマップ
スタッフ一覧
個人情報保護
リンク
推奨環境
お問合せ

- Copyright(C)2023 UP-FRONT CREATE Co., Ltd. All Rights Reserved. -
sitemap