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Friday Column

No.213

『テーマ茶屋 2009 初夏』

さて、東京もそろそろ梅雨入りですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。私は適当に元気で、毎日自分のための曲作りに励んでいます。ホントです。

さて、曲作りに励めば励むほど、健全な人間性を保つためにバランスをとらなければなりません。だからといってそれはゴルフです。私がゴルフをやるからには“テーマ茶屋”もやるのです。ゴルフやらない方にはなにがなんだかな内容かもしれませんが、もし御興味を御持ちいただければ、コラムNo.169とNo.120に“テーマ茶屋”とは何かが書いてありますので、お読みください。読むのが面倒な方のために改めて簡単に説明しておきます。

ゴルフは通常、4人ひと組で前半後半各9ホールの計18ホールを1ラウンドとしてプレーしますが、前半後半それぞれの中間地点に通称“茶屋”と呼ばれる小休憩施設があります。普通はここではおしぼりで汗を拭いお茶を飲んだり、時にはおにぎりやゆで卵などで小腹を満たしたり、という数分間を過ごしますが、『テーマ茶屋』とは、選ばれた競技者ひとりが、協議されたあるひとつのテーマにのっとってその数分間を演技し、他の競技者3人がその芸術性を楽しむ、アダルト&アーティスティック・ブレイクなのです。グリーン上ではカップ(穴)に遠い人からパットをするという基本があり、茶屋手前のグリーンで最後にカップインした競技者、つまり最もカップに近い位置にボールを残してしまった競技者が『テーマ茶屋』の演技者となるルール。なのでゴルフの腕の良し悪しにはあまり関係なく、茶屋手前のグリーン上での運が演技者を決定すると言っていいでしょう。

さて、今回のプレーヤーはこの4人。(表記はプロではないと言う意味です)


松田弘 パロ
 

佐藤竹善 ピロ
 

近藤敏郎 ペロ
 

KAN ポロ

4月末の宮崎のイベントで御一緒したサザンオールスターズのドラマー・松田弘さんとは初めてのゴルフ。宮崎のライブ会場の楽屋で、一緒に出演したVOICEのお二人と「VOICEさんは、北海道なんですか?」「そうです、苫小牧です。行ったことあります?」「はい、ぼくはSTVでレギュラーやってって、苫小牧にはゴルフで何度か」なんて話をしてたら、「KANくん、ゴルフやるの!?」と松田弘さんがやって来て、「はい」と答えると「やろう、やろう、いつやる?」ってことになり、日を決めました。竹善さんとは8ヶ月ぶり3度目。そして私のコンサート・スタッフの近藤くんです。

6月××日、千葉県のゴルフ場は曇り。明日から梅雨入りってことでグッドタイミングです。08:57分スタートしました。


 

 

 


前半の茶屋は4番ホールの後です。プレースタート時から「さぁ、なにやりましょうか」と話しますが、松田さんは「おれ、演技モノはやだなぁ」竹善さんも「オレも演技はいや」なんてことで、まずはシンプルなやつからやりましょうと、“ジャンピング茶屋”に決定しました。茶屋での数分間をただひたすらジャンプし続けるだけという、極めてシンプルな茶屋です。で、4番ホールのグリーン上、特別な緊張感のなか、50cmのパットをギリギリで外し、カップの横にピッタリ残ってしまった私が“ジャンピング茶屋”の演者に決定してしまいました。

あぁ、去年夏の“心配茶屋”以来、久しぶりの茶屋です。ま、でも『テーマ茶屋』もかれこれ3年やってきてますから、“ジャンピング茶屋”くらいであればさほどプレッシャーもありません。というわけで茶屋に入ったらひたすらぴょんぴょんジャンプし続けながら、おしぼりで手や顔を拭きました。茶屋のおねぇさんも始終笑顔で「スタイルいいですよねぇ」なんてわけのわからないことを言ってくれたりもしました。そんな感じで3分間ほどぴょんぴょんジャンプし続け、「どうも、おじゃましたぁ」とぴょんぴょんと茶屋を出る時に、おねぇさんは「靴は普通の靴なんですか?」と。はい、そりゃそうでしょう、ゴルフするのにドクター中松のジャンピングシューズ履いてくる人はいません。でも、茶屋のおねぇさんが明るく見守ってくれたので、精神的ダメージもなく終了しました。が、しかし、3分も飛び続けてると、体力的には結構キツイものがあり、その後の数ホールは膝がわらわらしてました。


ジャンピング茶屋

そんな感じで前半を終え、レストランで午後のテーマを話しながら昼食です。私は以前からやってみたかった、ゴルフに来ているのにボーリングの話ばかりする“ボーリング茶屋”を提案したところ、松田さんは実はボーリングにもかなり精通しているらしく、ストレート用とフック用の2つのマイボール使い分けるなんていう、コアなボーリングトークになっちゃったもんですから、それはモロ得意分野じゃないですか、ということで“ボーリング茶屋”は却下。その他“ファルセット茶屋”や“わんわん茶屋”など複数提案しますが、ここでは決まらぬまま後半のプレーが始まります。


昼食をとりながら後半のテーマを協議

後半の茶屋は14番ホールの後です。前半の“ジャンピング茶屋”は体力的にはかなりキタものの、精神的には楽だったってことで、次はやはり精神的ダメージが重そうなやつにしようということで、“ナルシスト茶屋”、“ギョーカイ人間茶屋”、“ひとりツンデレ茶屋”、“風俗狂い茶屋”などの案があがり、さぁそろそろ決めましょうと14番に入ったあたりで、松田さんが“モノボケ茶屋”を提案。茶屋にあるモノをつかってひたすらボケる“モノボケ茶屋”は過去に近藤くんがやったことありますが、これは見ていてかなりハードでした。できれば新しいテーマにトライしたい私の案と複合させて、モノでボケた後にかならず“わんわん”とかわいく犬のマネをする“モノボケわんわん茶屋”に決定しました。しかもモノボケのノルマは5個、これはいろんな意味でかなりハードです。


 

 

 


で、迎えた14番のグリーン。テーマがテーマだけにさらに緊張感の高いパッティング。松田さんは長〜いパットをサラリと沈めて一抜け。次に私がカップ15cmに残してしまい、またも茶屋演技がほぼ確実になり「あぁぁぁ、またオレかよ」としゃがみ込んでいたところに、竹善さんがほんの30cmのパットを外し、「おぉぉぉぉ!」とよろこんだのもつかの間、ボールはカップ横を通り過ぎて更に20cm先まで転がって止まりました。あぁぁ・・・、やはり私の連続茶屋は確実です。しかし、極度の緊張からか竹善さんはそのたった20cmのパットをショート。ボールはぴったりカップ横に残りました。おぉぉぉぉぉ! 命拾いをした私は15cmを丁寧に沈め、まさかの4パットの竹善さんが“モノボケわんわん茶屋”の演者に決定、ついに茶屋でビューです。

私たち3人が先に茶屋に入り待っていると、窓の外から茶屋にある“ボケるべきモノ”を真剣に観察した竹善さんがやっと入ってきました。茶屋のおねぇさんはその不思議な空気感にすでに笑っています。“モノボケわんわん茶屋”、それはそれはハードなテーマです。でも竹善さんはがんばりました。一生懸命やりました。5個のモノボケ・ノルマもきちっとクリアしました。決してあきらめないその姿には感動さえおぼえました。しかし・・・、5個のモノボケ中4個がSimonettaという、なんともオトナゲナイ内容。そのモノボケぶりをここに書きたいのはやまやまですが、それは佐藤竹善というアーティストとしてのイメージに関わる以前に、いち社会人としてのあり方にも大きな疑問を残すのではないかと考えられますので、やはりここに書くのはやめときます。


“いなり”でボケる佐藤竹善

というわけでいろいろありながらも楽しくプレー終了。では、スコアを発表します。



めずらしく大きく乱れることのなかった私は108。松田さんは安定したプレーでした。近藤くんはちょっと調子がでなかった感じでしょう。竹善さんは“モノボケわんわん茶屋”の精神的ダメージを長くひきずってしまったようで、茶屋後の17番ではOBに池ポチャ2発など、スコアは大きく落としました。

さぁ、次はそんなテーマが待っているのか。それでもKANちゃんと一緒にまわるのか。懲りるな、佐藤竹善! くじけるな、佐藤竹善!!(そういう終わり方かよ)

2009/06/12

松田弘さんのオフィシャルサイト http://www.beatclub.co.jp/

佐藤竹善さんのオフィシャルブログでは、私の“ジャンピング茶屋”の様子が、わざわざ動画でお楽しみいただけます。
http://plaza.rakuten.co.jp/okranogunkanmaki/



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