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Friday Column

No.358

『むしろ、乗り遅れるべきだった』

はぁ〜い、連週遅延にへんに慣れてきちゃった感じがいなめなめなめなめないこの金曜コラム。今週は、書くこともさだまらぬまま、土曜・日曜の被災地訪問のため盛岡へ向かう新幹線【こまち35】車内で、到着までの2時間でなんとかしようと書き始めました。

それが私としたことが、めずらしく乗るべき列車に乗り遅れまして。20代の頃はエナジー有り余って遅刻するなんてことはしょっちゅうでしたが、いつごろからでしょうか、ほとんど遅刻はしないようになりました。乗るべき乗り物に乗れなかったのは、もう記憶にないくらい昔のような気がします。

そんな今回の乗り遅れの原因を私なりに省みてみることにします。
まず、乗るべき列車が東京発15:56という時間帯的にも見た目的にも中途半端だったことがあげられます。例えば、乗るべき列車が12:00発だったりとします。これは決して朝早いわけでもありませんが、いや、待てよ、よ〜く考えてみると、正午発ってことは遅くとも11時には家を出て、ってことは遅くとも9時半には起きて、ってことはどんなに遅くとも2時くらいには寝なければならないのだ。というふうに、前の晩から、“遅くとも”という語を3度も意識しながら、それなりの緊張感を持って時間の流れを考えるわけです。が、今回の15:56発。やはりこの数字の並び自体に緊張感がないんでしょうか。「遅くとも15時には家を出なければ」ではなく、「ま、15時に出りゃだいじょぶでしょう」と思ってしまうのです。15時に出ることにはかわりないんですが、明らかに15時に家を出ることについての緊張感は欠如しています。しかし、それが今回の乗り遅れの第1の原因かというと、そうではありません。私は14:55には家を出れる状態にありましたから。

そして、それが東京駅発であるということ。
私は飛行機に乗る時は、搭乗便出発の少なくとも1時間前には空港にいます。時間帯によって、なにか食べることもありますし、そうでないとしても、空いてる出発ロビーに行けば、ゆったりいろんなことできるからです。しかし東京駅ではそういうわけにはいきません。座るところさえありせんし、この時期ホームで待つのは寒いですしね。なので、東京駅発の場合は、出発時刻の10分くらい前に着くようにタイミングを計ります。つまり、遅れる危険性は空港のそれより明らかに高いのです。

で、タクシー。
羽田発着であれば自慢の高級北欧車で空港に向かいますが、今回は東京駅発の羽田空港戻り、盛岡→仙台→札幌というトランク引きずりながらの4泊5日なので、タクシーで向かいます。

これが朝の時間帯であれば、朝バタバタするのイヤだしなぁ、という普通の考えから前日に予約を入れておきますが、先に書いたように今回は緊張感のない時間帯だったため、その時間に簡単にタクシーがつかまる保証などどこにもないくせに、なんとなく事前予約もせぬまま、14:55に家の前に出ます。小雨が降っていたので、荷物は玄関に置いて、傘をさしてタクシーを止めたら、ちょっと待ってもらって、玄関の荷物を取ってきて積み込む、というイメージ。しかし、タクシーどころか車どころか自転車すらめったに通りません。そういや、この時間帯にこの場所でタクシーをひろおうとしたことなんかないなぁ。と、ここでやっとやんわりと緊張感が出はじめたので、番号を暗記しているタクシー会社に携帯で電話しますが、何度かけても話し中。んんん、そんなはずないだろう、と思いながら、空車が通るのを待ちながら、タクシー会社に電話、でも話し中・・・。やっとタクシーが来た!と思って手を上げたら【回送】。

んんん、あ、そう言えば、タクシー業界では【回送】のことを「わかめ」と言う、なんて話をどこかで聞いたことがあるのを思い出しました。じゃぁ、【迎車】のことは、何と言うんだろう?  ・・・? 「ワルツ」とか・・か? そんなことを考えているうちに10分が経過。ここでやっとタクシー会社に電話がつながって「10〜15分でお伺いします」ってことです。今思えば、この時点で早くもあきらめモードになってたような気がします。ま、でも日本ですから、「10〜15分」と言っても5〜6分でタクシーは到着しました。トランクをトランクに積んでもらって発車したのは、車内の時計で15:11分。道が混んでなければギリギリ間に合うであろうという時間。でも、こういう時はやはり混んでるんですよね。ってゆうか、普段は気にならない信号停車も、焦っている状況では「なんで、この道がこんなに混んでんだ」という気になってしまいます。ま、でも私の場合は、スタートの時点でもう遅いとあきらめモードになっているので、あとはどうなろきゃぁなろたいと、流れにまかせることにしました。

で、東京駅に着いたのは15:50。手ぶらであればダッシュでなんとか乗れそうな分数ですが、地下2階の降車場から20kgを超えるトランク抱えて階段あがってですから、まぁ無理でしょう。

出発の15:56前までにせめて乗車変更の窓口に着きたかったのですが、たどり着いたのは1分遅れの15:57。次に最も早く盛岡に着くのは1時間後ってことで、16:56発に乗変。出発時間を過ぎているので新たにかかる料金を払わなければなりませんが、「ごめんね」と言ってぎゅっと強く抱きしめてあげたら、「ず・・、ずるいよぉ〜」と言って無料乗変してくれました(イメージ)。ウソですよ、ウソ。ってゆうか、窓口の人、男だったし。

ま、とにかくそんなわけでまるまる50分くらい時間が空くわけですが、さぁどうしよう。と見渡す限り人人人。とりあえず、喫茶店でもみつけて時間をつぶそうとしますが、東京駅の改札内、いろんなお店はいっぱいありますが、座ってお茶飲める喫茶店がみつかりません。案内所があったので外国人になったイメージで「この近くに喫茶店はありますか?」と案内のお嬢さんに尋ねると、「今ちょうどピーク時でして、あちらを京葉線のほうに右に曲がったところにある“マダム・ブラ”というお店が、この階でいちばん広い喫茶店です。」と教えてくれました。“マダム・ブラ”? うん、なかなかいい響きじゃないですか。いやしかし、正直言うと、“マダム・ブラ”よりは“ティーンズ・ブラ”を希望したいところですが、まぁこの状況だしマダムでよしとするか。と行ってみましたらあらららら、ばっちり満席でした。ってゆうか、お店の名前“マダム・ブラ”じゃなくて、“マダム・ブロ”でしたし。どうも私の脳みそは、耳や目から入る情報を自分の都合のいいように変換してしまう傾向があるようです。ま、とにかく“マダム・ブロ”は満席。これが“ティーンズ風呂”だったとしたら、並んでまで待つかもしれません。それに並んでて次の新幹線にも乗り遅れちゃう、くらいの大きな器の人間になりたいとも思います。

で、結局、駅員さんに聞いたら、1度改札を出てもかなわない、ってことだったので、出て地下街におり、昔ながらの大型喫茶店をみつけて30分ほど時間をつぶしました。で、16:56発の【こまち35】に乗車。車中でコレ書いてるというわけです。

ま、今日は前乗り、つまり行くだけで、やることはなにもないので、1時間遅れるても「ごめんなさいねぇ」で済みますからいいんですけどね。

はい、そこです! そこなんですよね、いちばんの原因は。遅れたところでたいした問題ではないという意識が根底にあったことこそが今回の乗り遅れの根本的な原因であるのです。だって、じぇったい遅れちゃマズイ時には、じぇったいに遅れないですから。いや、でも、もともとは、当日の朝6時台の新幹線で・・という話だったので、「それ、オレ自信ないです」ってことで前乗りにしたんだから、今日中に着きゃいいんだから、根底にある意識がどうあれ問題はないんです。

どころか、乗り遅れることによって、書くことが定まってなかったこの金曜コラムの原稿を、ヘリクツこねくりまわしながらも、とりあえずはこうしてなんとか書けたわけですから、乗り遅れてよかったんじゃないか、逆に。とさえ思えてきました。

そして最後に、今日もっとも重要なこと。それは、おしぼりを持ってきてくれた乗務員のお嬢さんがとってもとってもかわいいということです。“こまちちゃん”って感じです。

そう言えば、【はやて】と【こまち】が連結されたこの列車に乗変する時、もともと私が持っていたチケットは【はやて】だったんですが、次の【はやて】には窓側の空きがなく、それはヤダと言うと、【こまち】ならありますってことだったので、【こまち】になったからこそ、“こまちちゃん”からおしぼりをもらえたのです。

そうです。今日の私は乗り遅れてよかったのです。
いやむしろ、乗り遅れるべきだったのだ。と断言し、自身の遅刻を正当化するのです。

おしぼり、使わずに記念にもって帰っちゃうぞっ!



2012/03/23



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