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Friday Column

No.321

『バクーでバクッ!』

はぁ忙しい、はぁ忙しい、そうは見えないでしょうけど、はぁ忙しい。

ということもありながら、今週から多くの写真を見ていただきながら、アゼルバイジャン、グルジアの旅行記、何週かに渡って書こうと思います。

・・・と言うつもりだったんですが、いや、マジで、そうは見えないでしょうけど、今後発表する新たな動きに向かっての準備などもあり、なかなかかなり忙しい日々を送っていて、現像済みの写真の取り込みが未だ進んでいませんので、旅行記は来週からに持ち越そうと思います。

今週は、旅行関連で別に記しておきたいことだけを書くことにします。それが『バクーでバクッ!』です。勘の良い方はそれはWDP(ワールドダジャレフォト)ではないかとお察しいただけるでしょう。

“ワールドダジャレフォト”とは、単純に言うと海外に行った時にダジャレ写真を撮ることなんですが、ことの始まりは2005年末、佐藤竹善さんと塩谷哲くんと一緒になった大阪でのライブイベントの打ち上げの席。塩谷くんがヨルダンのアンマンに、わざわざ日本から“あんまん”を持ってって、『アンマンであんまん』という写真を撮ったという話に、竹善さんが「こいつ、バカでしょう、はっはっはっ」と笑蹴したことに、「何言ってんの、それスゴイじゃん!」と反論した私に、塩谷くんは「この話よろこんでくれたのKANさんが初めてですよ!」と涙を流し(誇張)たことからです。塩谷くんは帰京後すぐに『アンマンであんまん』を送ってくれて、私はお返しに、2003年2月にロンドンのタワーブリッジをバックに撮った『タワーブリッコ』と、同年末にハンガリー・ブダペストのドナウ河で撮った『ドナウなってんねん!』を送りました。この話はコラムNo.267にも書いてまして、その時には出し惜しみしましたが、今回は御覧いただきましょう。『タワーブリッコ』は内股がポイントなので、ベンチの上に乗ってみました。『ドナウ』はまぁ、気持ち一発です。


 


そして2010年、アルバム【カンチガイもハナハダしい私の人生】の収録曲『小学3年生』のレコーディングに塩谷くんを迎えた時、「KANさん、ボク今度ツアーでカイロ行くんですよ」「カイロ! おぉぉぉ、うらやましい、カイロでカイロだ。他には?」「あとは、パリとローマと・・・」「坂本ローマとか」「あ、いいっすねぇ、それ」なんて会話から、塩谷くんは実際に『カイロでカイロ』『坂本ローマ』という素晴らしい作品を撮って帰ってきました。
そんな塩谷くんの作品をまず御覧ください。
http://plaza.rakuten.co.jp/salt2008/diary/?ctgy=8

その後、バカにしていたはずの竹善さんがアメリカ・メンフィスでの初作品『メンフィスでメントス』を発表します。
http://plaza.rakuten.co.jp/okranogunkanmaki/diary/201011300000/

そして、去年6月のモスクワ・ボローニャの旅で何も撮れなかった私は、今度こそはと、選んだ街が今回の第一目的地、アゼルバイジャンの首都・バクーだったのです。『バクーでバクッ!』の撮影こそが、今回の旅行の成し遂げるべき最も重要なことであったと言っても過言ではありません。

そしてそれは思っていたより容易ではありませんでした。まず、ローマのコロッセオやカイロのスフィンクスのように、見る人にその場所をひと目でハッキリ認識させるものがバクーにはなかったのです。さて、いったいどこで撮るべきなのか、それだけを考えながらバクーの街を歩きまわり、ふと見つけたのがアゼルバイジャンの国旗でした。うん、これならアゼルバイジャンにいることをなんとか表現できる。それだ。

ということで、滞在3日目の午前、大きな国旗がある海岸公園にやってきました。天気も良く国旗もいい具合に風を受けてたなびいています。ここで『バクーでバクッ!』を撮ると決めたはいいものの、バクッとかぶりつくべきものがなければどうにもなりません。大きめのサンドイッチやハンバーガー的なものを売ってるとこはないかと周辺を歩き回わりましたが一向に見つからず、そんな時に、そうだ、昨日の夕方歩いた地下鉄の駅の近くにそれらしき店があったじゃないか、と思い出し、行ってみることにました。ほんの5分で着くイメージだったんですが、けっこう距離があり、30度の炎天下、公園をぬけて階段を上がって10分歩いてやっとたどり着きました。



かわいいドーム型のそれは予想どおりにサンドイッチと小麦粉の生地で具材をぐるぐる巻く食べ物のテイクアウトの店でした。アゼルバイジャン語のメニューを見ながら困っていたら、眉毛の濃いい店員さんが「Chicken ? Beef ?」と言ってきたので、「えぇぇっと、Chicken、No mayonnaise」と注文しました。奥にいた店主らしき男性が「Japan ?」と聞いてきたので、「Yes, Japan」と言うと、「Oh, Japan, big problem…」と言いました。ここアゼルバイジャンにも日本のたいへんな状況は伝わっているようです。「You, Tokyo ?」というので「Yes, Tokyo」と言うと、「Oh, Tokyo, big problem」と言うので「North-East of Japan has big problem, terrible condition, but Tokyo has no problem」と言いました。



そんなうちにおおぶりのチキンサンドが出来上がり、「サグボル(ありがとう、さよなら)」と言って、再び国旗のある海岸公園へもどります。そこで、三脚とカメラを出して、セルフターマーをセットしてポーズをとり、『バクーでバクッ!』の撮影を終えました。

で、その作品を見ていただきたいんですが、あえてここには掲載せず、ワールドダジャレフォトの同志である塩谷哲くんと佐藤竹善さんのブログに載せてもらうことで、お互いのお客さんが往き来するなんてのはどうでしょう、と両者に提案したところ、のってくれました。っつっても、ここまでの流れですでに充分往き来してもらってるような気もしますが、竹善さんは早速ブログに載せてくれたので、再びそちらに飛んで、私の作品を見てください。
http://plaza.rakuten.co.jp/okranogunkanmaki/diary/201107020000/

どうですか? なかなかイイ表情してるでしょう。国旗とサンドイッチの角度がリンクしてるところがポイントです。

ところで、快諾してくれたはずの塩谷くんのブログには未だ掲載されてません。
どなたかつつきに言ってみてください。

というわけでアップが遅くなってごめんなチャイ。来週こそは旅行記を書きたい。が、明日はナオト・インティライミくんのライブにゲスト出演、明後日は【ap bank fes ‘11】のリハーサル、来週からは【塩でかぶれる男子会】のリハーサルが始まります。はぁぁ忙しい、はぁぁ忙しい。

2011/07/08



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