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Friday Column

No.307

『音楽家として最も音楽的な3月のひとつ』

依然、これまでになく先行きが予測できない日々が続いている東日本ですが、皆さまはどのようにお過ごしでしょうか。

そんななか私は、5月1日の昭和音楽大学管弦楽団とのコンサートの譜面書きの期限、3月31日に向けての編曲作業に集中してはいましたが、はい、その期限を過ぎてしまいました。

ストリングスのアレンジなどがレコーディング時にすでにできていて、全体の演奏イメージが完成しているはずの自身の歌もの曲の譜面書きはあとまわしにしていましたが、いざそれら過去の譜面を見返してみると、「あぁ、そうだ、ココ惜しかったんだよなぁ」みたいな箇所があったりします。そんなことに気づいちゃった以上は、そこをよりステキなアレンジに修正しようとします。しかし、“すべての楽器にメロディを”という精神を基本に編曲してきたもんですから、部分的に直そうと思っても、そのメロディラインはその箇所のずっと前からつながっていて、しかも別に存在する同じ箇所との関連なんかも考えて作ってきたものが多いもんですから、1カ所の1パートを直そうとしても、当然それにともなってその上下の和声を、ってことはあそこも直さなきゃ、ってことはココもじゃん、なんてことをやっている時に限って、レコーディング時には使わなかった楽器の音が頭の中で鳴っちゃったりもします。フルオーケストラ編成の今回ですから、鳴っちゃった以上はやってみたくたりますから、そのフレーズをプラス、ってことはそれを活かすためにやはりココを直すべきか・・・。とやっていくうちに、・・ってゆうか、これって最初っから全部書き直したほうが早いんじゃないの、ということになって、結局イチからアレンジし直し、みたいなことがここにきて複数曲あります。

なので、これまでのライブで演奏してきた楽曲も、今回は同じ様にみえて実はかなり違うアレンジになってたりします。しかし、その違いはすごく微妙〜なとこだったりするので、その微妙な違いは作者である私本人にしかわかんなかったりするんでしょうけど。

気がつきゃ、自分だけにしかわからないであろうところにこそ、執拗に追求する時間を費やしてしまう人になってしまったような気がします。ま、それはそれでいいんです。音楽なんてのは、自己満足の追求こそがその起源の最も健全なあり方だと思えますし。

そんなこともあって、すべての譜面を書き終える3月31日という期限に、どう考えても間に合わないことが確実だと、先週の時点で判断できたため、大学の担当者さんに電話で泣きを入れて、なんとか数日引き延ばしてもらいながら、連日昼から夜まで五線紙に向かっています。寝ててもオーボエやホルンやヴィオラが頭の中で鳴っています。端から見るとなんの動きもない3月ですが、それはもうじき24年経とうとする芸能生活で、音楽家として最も音楽的な3月のひとつだと言えます。

という感じで、必ずおもしろいコンサートにするために全力を注いでいますので、観に来ていただける皆さまは大いに楽しみにしてください。

【弾き語りばったり #13 ~Moonlight Sirinade~】札幌延期公演の振替日は、依然調整中ですが、必ずやりますので、もうしばらくお待ちください。

また、私の所属するアップフロントグループ全体で、東日本大震災の被災地復興支援に向けての義援金募集その他の活動を行うことが決まりました。情報詳細が揃い次第、このサイトでお知らせしますので、御賛同いただければ御協力ください。

4月1日だというのに気の効いたウソのひとつもつけずぬまま、今週はこのへんでオヒラキとさせていただきます。

2011/04/01



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