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Friday Column

No.290

『星屑の隙間に木村基博 その1』

あぁぁぁぁぁ、終わってしまいました。そして、それは大成功でした。
STARDUST REVUE・スキマスイッチ・秦基博くんと私の4組に、私のメンバーも含めて総勢14名の大バンドによる大イベント【GREENS 20th Anniversary Live -Thanks to All!!!- 星屑の隙間に木村基博】。観にきていただいた皆さま、お楽しみいただけましたでしょうか、いや、お楽しみいただけたと確信しています。ありがとうございます。

特に今年の私は、数多くのオムニバスイベントに出演させていただきました。それは私のライブを観たことのない多くの方々に観ていただくには重要でありがたい機会であり、逆にお客さまにとっては、お目当てではないアーティストの演奏を流れで観ることにより、「意外といいかも」という発見ができる場でもあります。しかし、オムニバスである以上、お目当てのアーティストの出演時間が、その単独ライブに比べてぐっと短いことは明らかで、また、アーティストのタイプによっては、自身の特性を発揮するには演奏時間が充分ではない、ということもあり得ます。

そこで、オムニバスでありながら各アーティストが常にステージに立ち、しかも、自身の単独ライブではやり得ないパフォーマンスも見せる。お客さまは、今歌っているのがお目当てのアーティストであるか否かは別として、様々な角度からライブを楽しめる。そのようなものを作らなければならない、ということを基本理念として、そしてなによりも、STARDUST REVUE・スキマスイッチ・秦基博くんと私というアーティストが同じステージに立つ以上、それは相当におもしろいことが出来て当たり前でしょう、ってゆうか相当おもしろくなきゃダメでしょう、というイメージで、7月半ばから出演者・スタッフの打ち合せを繰り返しました。

構成上、無意味なインターバルをつくらないためには、ステージセット転換をしない=つまり全楽器を常設する。ということは、ステージを広くするために大阪城ホールを横に使うのはどうか。また、効果的な場面転換、座席位置による視覚的優劣感をできる限り解消するという目的で、メインとサブの2ステージを設けて両間を花道で繋ぐ、など話し合い決めました。サブステージは誰が言ったか“デベソステージ”と呼ばれるようになりましたが、平面図を見る限り、私にはデベソと言うよりはチ○コにしか見えないのですが。だからと言って、「これはチ○コステージと呼びます」と押し通して、みんながステージ上のMCで便宜上「チ○コ、チ○コ」とレンコすることになってしまうのは、決して上品ではないと思いましたので“デベソ”でよしとしました。

そんな感じで打ち合せを繰り返し、選曲・構成までをすべて決め、必要な譜面を揃えた状態で、リハーサルは10月末から始まりました。とはいえ、演者それぞれ多忙な中、秦くんにおいては自身のツアー開始時期とモロカブリ状態でのスケジュール調整は困難を極めますから、限られた日数での無駄のないリハーサルが必須。それを充分に承知した演者それぞれの予習復習がその効率を高め、私たち4組は過去に経験したことのない、複雑なオムニバスライブを成功させるために意識の方向性を合わせました。それは平たく言うと“飲み会をやりました”とも言えますが、ミュージシャンにとっては大事なことなのですよ。果たしてそれはこれまでに経験したことのないたいへんに楽しいイベントになったのです。

というわけで、【星屑の隙間に木村基博】、略して“ホスキモ”を振りかぶりって書きたいと思います。「そんなこと言われたって大阪で1回きりなんだから、観れるわけないじゃん」とスネてらっしゃる方々には申し訳ないので、今週から3回にわたって書こうと思います。って言うともっとスネますかね。



しかしながら、その状態で今回のかなり複雑ライブの内容を私の駄文でお伝えすることは到底不可能であり、でも今すぐ書きたいので、どうしましょうか。あ、わかった、こうしましょう。これが内容を想像していただくに、現状では最もわかりやすいものかもしれません。ということで、今回の演奏曲と演奏者ワリフリ表を公開しますので、まずはじっくり御覧ください。

と、その前に説明しておくべきは【EEE Space】について。総勢14名ですが、全曲を14名で演奏するわけではありませんから、曲によって演ることのないメンバーがでるわけです。しかし、そのメンバーはステージ袖または楽屋へハケるのではなく、ステージ左右後方の高いところにソファとテーブルを置いた【EEE Space】で待機するのです。【EEE】とは、自身の演奏がない時も他者の演奏を楽しむEnjoyのE。演奏せずともその挙動をもお客さまに楽しんでいただくEntertainmentのE。そしてもうひとつは、・・・今は言えません。いや、それそれがそれぞれにEの頭文字のなんらかで解釈すれば良いのです。そして、その【EEE Space】に上がると、なんと、Drink Ladyがおしぼりとお飲物を持って来てくれちゃうのです。このお嬢さん方が2人ともホント可愛いくてねぇ、ええ。もう、私を始めとするほとんどのメンバーは、リハーサルからモチベーションがブリ上がりマックス。だってしょうがないぢゃないですか。世の中そんなもんなんですから。皆、健全な男子だという証しですよ。



ね、なんかイイでしょう、列車の時刻表みたいで。
では、表内の略号の見方を簡単に。
MST=メインステージ  DBS=デベソステージ
☆=しゃべり手   ・=EEE_Space待機   ↓=裏通路移動
あとはなんとなくわかるっしょ。

まずはなんつたって『Bohemian Rhapsody』。はい、QUEENの偉大なる名曲です。オープニングに何をやるかはいろいろ考えましたが、総勢14人、うち歌う人10人、・・・ってことは「お!アレができるかも・・」と思い立ちました。打ち合せで「いや、無理かもしんないですよ。みんな無理だって言うと思いますよ」とジクジク前置きをする私に、根本要さんは「いいから言ってみなよ」というので言ってみたところ、案の定「うぅぅぅぅぅん、無理なんじゃないのぉ?」という空気に包まれました。

この曲をよく御存知の方なら、それを生で演ろうということがどのくらいどのように困難を極めるかは容易に御想像いただけることでしょう。いや、しかし、10人も歌える人いるわけだし、少なくとも私のバンドメンバーは、頭の中ではこの曲を熟知しているわけだし、協議の結果、別提案が出ないのであればやってみますか、ということになりました。

バンドの演奏自体は、キーボードの矢代さんが起こした進行譜面でだいじょぶだと思えましたが、極端に複雑なコーラスパートは、CDをヘッドフォンで聴いても聴いても解聴できない部分が多くあり、無理だ、こうなりゃしょうがないってことで、市販のバンドスコアをお取り寄せ入手。5線1段に書かれてあったコーラスパート譜を6パートに書き分け、その後、スタレビュの岡崎くんと話し合って、歌唱者それぞれの音域や声の特性などを考慮して担当パートを細かく割りふります。中盤のオペラ部分は、いわゆるロックポップス的なコード感覚の範囲外のラインが散在しますが、それをやろうと決めた以上は誰に文句を言うわけにもいかないもんですから、あとはそれぞれがただひたすら個人練習するのみです。

当然この曲には多くのリハーサル時間を要しましたが、何度も繰り返すにつれて、「お、なんかそれっぽくなってきたんじゃない」「いいかも」「これ、イケますよ」と意識が高まりました。リハーサル後半では、メイン・デベソ、EEE Spaceも含めた舞台全体を使ってのフォーメイションもイメージしながら何度もやりました。果たして“ホスキモ”14人による『Bohemian Rhapsody』は、オープニング曲として充分だと思えるレベルに達したのです。今思えば、この曲に挑戦することが、“ホスキモ”が徐々に結束し一丸となれた要因の大きなひとつであると言えるでしょう、と思います。

完全コピーを基本としていますが、やはりなんらかのかたちで“ホスキモ”のオリジナリティを微かに加味したいと思い、後半のハードロック部分にオリジナルにはないコーラスアレンジを施し、また、その後のシンタくんの左手かけあがりピアノや、大橋くんとの歌締めのあたりは、オリジナルよりもたっぷりとタメて演奏することで、より感動的なエンディングへと導きます。

前日の27日(土)の大阪城ホールは別のコンサートが入っていたため、私たちは貝塚市のホールを借りて、最終ゲネラルプローベを夜までやりました。スタッフは、このリハーサルが終わった後、すべてを撤収して大阪城に搬送し、この日のコンサート撤収終了後の午前3時から仕込みを開始するという過酷なスケジュール。その夜を徹した作業により、28日当日の私たちは、大阪城ホールでほぼ全曲をリハーサルやることができました。



そしてついに本番です。オープニング登場のBGMは、チャイコフスキーのバレエ組曲【くるみ割り人形】第1幕・第2場からの1曲。照明と演者登場のタイミングなどを考慮して選曲しました。フルオーケストラによる荘厳な曲は約2分半かけてボルテージをぐいぐいと上げ、その音に呼応してムービングライトが始まりの興奮を徐々に煽ります。最終部でボルテージが一旦下がるところで、私のバンドメンバーは演奏位置につき、続いて根本要さんをセンターに、背後からの照明を受けながらスタレビュと私の7人がフロントに並びました。そしていよいよしつこいリハーサルを積んできた『Bohemian Rhapsody』が始まります。

『Bohemian Rhapsody』は大きく分けて<イントロアカペラ部><バラード部><オペラ部><ハードロック部><再びバラードからエンディング>の5部で構成された作品。

<イントロアカペラ部>をスタレビュと私の7人で歌唱し、その途中からシンタくんのピアノが入ります。



<バラード部>の第1Aメロで、デベソにスタンバっていた大橋くんが「Mama〜〜〜」と登場すると黄色まじりの大歓声が上がります。歌唱しながらメインステージに向かってきた大橋くんと入れ違うように、要さんが「Mama〜〜」と転調したBメロを歌唱。第2Aメロ「Too late…」は私がメインステージからデベソに向かって歩行歌唱し、続くBメロで今度は秦くんがデベソから「Mama〜〜」と歌唱登場し、ここからスタレビュによるコーラスが加わり、「Anyway the wind blows」のタイミングで私と秦くんがすれ違います。ギターソロは要さんが花道でリードをとり、うちのセンパイが低音部のラインを太く鳴らします。



そして問題の<オペラ部>。花道に残った私がリード部分をやや演技がかりながら歌唱し、メインステージのスタレビュ6人と後方両翼の高い位置にたった大橋くん・秦くんの計8人で、それぞれが最も個人練習に時間を費やしたであろうたいへんに複雑なコーラスワークを披露。最終部の「for me〜〜〜」のスタレビュのVOH林さんの高音ロングトーンはなんと“B♭”に達します。



<ハードロック部>導入のアタックとともに、照明はガツンを場面を変え、ステージ後部の高い位置にいた大橋くんは花道をダッシュ、一気にデベソのピアノの上に駆け上がり「So you can…」からのブロックをロックに熱唱。それに追随してデベソに走り込んだ私と秦くんは、オリジナルにはないコーラスで大橋くんのロックなボーカルを分厚くサポート。3人はフレディマーキュリーイメージで高く拳を突き上げました。



<再びバラードからエンディング>。シンタくんのタメにタメた左手かけあがりピアノフレーズをキッカケに、要さんの最終ギターソロを私・大橋くん・秦くんのコーラスで支え、「Nothing really matters」と歌唱しながらゆっくりメインステージに戻り、最後は大橋くんの歌とシンタくんのピアノによるエンディング。そしてシメは、ステージ後方中央の高いところ設置された“銅鑼”を、秦くんがフレディ・イメージのポーズで一撃。



いやぁぁ、正直、この秦くんジョワァォォォォォンという銅鑼の音を聴いた時に、私たちはなにかひとつの大きなことをやり遂げたのだという満足感が込み上げました。

はい、というわけで、本番当日に至るまでと、演者にとってたいへんに重要な意味を持ったオープニングの1曲の解説だけで、今週はもういっぱいいっぱいおっぱいぱい。この続きはまた来週。

そしてここで、北海道の皆さまには重要で楽しいお知らせです。
私のレギュラー番組、STVラジオ深夜24時からの『KANのロックボンソワ』12月11日(土)の放送では、【星屑の隙間に木村基博】に関連するたいへんに貴重な音源をオンエアーする予定です。北海道の皆さま、お聞き逃しなく。

さて、よぉく考えりゃホスキモの余韻に浸っちゃってる場合ではない私は、いよいよ明日から始まる【弾き語りばったり #13 ~Moonlight Sirinade~】に向けての最終調整の最終段階。クリスマスが終わったとたんに、一気にお正月の準備に取りかかる日本人的なイメージでやってます。ひとりではなんにもできないカヨワいボクちゃんですが、そんなイメージで各地各公演、どうぞカラカイにいらしてください。まずは初日福岡公演、よろしくお願い島根県。

2010/12/03



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