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Friday Column

No.011

『3杯でもフォー』

※もしお時間がたっぷりあれば、No.009 → No.010からの流れでお読みいただいたほうがいいのかもしれません。

今回は先日、小旅行してきたベトナムを代表する米麺「Pho/フォー」について書きます。日本同様、米を主食とするベトナムには日常食として、炊いた白米=いわゆる“ごはん”だけでなく、いろんなものを巻いて食べる極薄ライスペーパー“バイン・チャイン”、そして米麺“フォー”があります。

牛、豚などの骨からとったであろう、あっさりした透明のスープに、日本のうどんの半分くらいの細さで半透明の白く柔らかい麺。ここに生の薄切り牛肉が入ったものが「Pho Bo/フォー・ボー」。給される時はそこに葱や香菜がさらっとかかっているくらいですが、直後にミントのような葉っぱや、名前がぱっと出てこない系の緑葉野菜がどっさり皿に盛られ、続いてさっと湯がいたもやし、それにカットされたライムが出てきます。この葉っぱ類を手早くちぎってフォーの上にのせ、もやしをどっとのせ、ライムを絞ってさぁ食べようという時には、生だった牛肉にもスープの熱で適度に火が通っているというステキな流れ。

ベトナムと歴史的に関係の深いフランス・パリでも「フォー」は普通に知られています。パリ市内には2つの大きな中華街があり、中華食材をはじめ日本も含む多くのアジア食材が揃う華人系大型スーパーを中心に、通りには多くのアジア系レストランが軒を連ねます。なんとなく“中華街”と言ってはいるものの、私のイメージではレストランのうち約半数以上はベトナム料理店で、あとは中華料理、タイ系、ラオス系、カンボジア系といった構成。そういう意味では充分“ベトナム街”です。そんなベトナム街のほとんどの店のメニューに載っているのが「フォー」、そしてライスペーパーで巻いた小さい揚げ春巻き「Nem/ネム」。この二品はパリジャンなら、食べたことがあるないは別として、知らない人はいないでしょう、という存在。13区のベトナム街は私の住んでいたところからバスで10分だったのでよくフォー専門店に通ったものでした。在住日本人の知り合いも皆フォーが大好きで、「ラーメン屋さんにいってガッカリするよりフォーのほうがなんだか新鮮でいい」というのが共通の始まりのようです。

そんなこんなで私、今年に入ったあたりから「ひさしぶりにフォーが食べたい、そしてそれは本場ベトナムで食べるべきではないか」と昨今の東京のプロデュ−ス系ラーメンに辟易しながら常々思っていました。それで、今回の旅行先はどうしてもベトナムだったわけです。

食べる事好きにはかなり楽しいベトナム、もちろんフォー以外にも食べたいものが数多くあり、しかも朝昼晩1日3食として今回の旅程での食事回数は10回。ガイドブックを見るとどこのフォー店も朝7時から営業していて「朝食時は大混雑」なんて書いてあるとこもありました。ならば、と“朝フォー”を3回と決め、計画通りに毎朝9時、3軒3杯、3杯でもフォー。ちょっと予定と違ったのはインフルエンザ関係の影響でしょうか、鶏肉の入った「Pho Ga/フォー・ガ−」が食べれなかったこと。「朝からフォー?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これがね、ボリューム的には薄味の肉南蛮そばを半分だけ食べるくらいのイメージ、3時間後にはふつうにお腹がすきます。

そんなフォー、日本でもヘルシーで低カロリーなイメージでちょっと前からややブームでしょう。イタリアのスパゲティ同様、海外旅行先にわかりあえる食べ物があるというのは旅行者にとって大きな安心材料です。私は94年、95年の旅行も含めると、ベトナムで計7杯のフォーを食べました、7杯でもフォー。というわけで、どうですか、ベトナム。10年前に行った時は日本人旅行者など私以外にはひとりも見ませんでしたが、観光目的で15日間以内の滞在ならビザは不要になったこともあってか、今回は若い女性旅行者をしばしば見かけました。興味が湧いてきた方のためにホーチミンシティのフォー専門店を1軒『ラーメンの世界』にアップしておきます。さらにくわしくベトナムについて知りたい方は8月20日開設予定の有料サイト『北青山イメージ再開発』への入会をお勧めします。(また宣伝だ)

※料理名などのベトナム語の発音記号等は省略しています。

 
2005/07/29


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