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Friday Column

No.337

『カブレルズのすべて その2』

12月7日発売の新曲『listen to the Music』のレコーディングは予定どおりに終わり、明日のマスタリングで作業完了です。カッペリング曲も含めて、発売を楽しみにしてください。

これで夏の休暇直後から続いていた忙しさもやっと一段落、のわりにこの『金曜コラム』はあいかわらずの遅延続きで、月曜になった今ごろ書いてます。

ま、とにかく今週は先週の続き、【Cabrells】のツアー内容、その後半です。
演奏曲と構成表を見ながらお読みください。



 


10. シャララ
さぁ、ここからは、とっても微妙な“ジョン・Bの世界”へいざないます。イザナウって言葉、生まれて初めて使ったような気がしてちょっとテレてます。去年の11月の東京・代官山で見たジョン・Bくんのライブ。あの時、初めてこの曲を聴いたことが、のちにカブレルズの呼びかけをする発端となったような気がします。歌の舞台である目黒・代官山エリアをジョン・Bくん自ら撮影した写真に、歌詞のフレーズを部分的にコラージュした映像を映し出しながらの演奏です。ヨースケくんは曲中でギターとカホーンの両方を演奏しながらコーラスもやりました。


 


11. フリップソング(パラパラ)
今年2月、ジョン・Bくんと菅原くんの二人が札幌・真駒内で合宿作曲をした時に、最初からイイ曲作ろうと思ったら煮詰まるから、とりあえずパパッとテキトーになんとなく1曲作っとこうか、という軽い気持ちで出来上がったこの曲を、私が聴いちゃったばっかりに、それはそれはたいへんなことになりました。パラパラマンガの歌を歌う以上は、パラパラマンガを書いて、お客さんに見てもらわなきゃでしょう。ということで、1作品30枚、A4の紙にひたすら連続画を描き、それをコンピューターに取り込んで繋ぎ合わせた動画を、ステージで披露するのです。*月*日までに提出、なんてことを言ってると、なんやかんやでなかなか出さない人がいるであろうことも予測できましたので、集まって1日で全部描き上げちゃおう、ということにしました。でも、その時期自分のライブなどもたてこんでいた菅原くんは、僕は家でひとりで描きます。ということで、ジョン・Bくんとヨースケくんと私の3人が私の会社の会議室に集まります。こんなに絵かいたの生まれて初めてだというジョン・Bくんは、「あぁぁ、あんな曲、作ってしまったばっかりに、こんなたいへんなことになるとは・・」と何度もうなだれます。正午から始めて、ジョン・Bくんが書き終わったのが22時。その2時間後に私が終了。その時、ヨースケくんは、まだこれから3作目にとりかかろうとする状態でした。翌日早朝の便で札幌に飛んで2本録りだった私は、「わるいけど、おれは帰るよ」とヨースケくんを置き去りにして帰宅しました。そんなこんなで4人それぞれ3作ずつの全12作品。うち1作品ずつを【パラパラ試写会】ということで、ステージ上で披露。、すべての画像データを、オリジナル曲『Chu Chu Chu』のCDに付属しましたので、まだという方は是非お買い求めください。



12. Ave Maria
【パラパラ試写会】でさんざんゆるゆるのグダグダになった直後、最も緊張感の高い演奏を持ってきます。それぞれがリードボーカルをとる4人が集まった以上、誰も歌わないものをやるべきだ、という私の普通の考えで、ギター4重奏をやることにしました。曲は、やはりみんなが知ってるものが良いという考えからの『Ave Maria』。世に中にはたいへん多くの『Ave Maria』が存在しますので、それらを集めたCDを複数買って聴き比べましたが、歌を歌わないウンストルメンタルで考えると、やはりシューベルトのそれが、メロディ的に最も素晴らしいと思えたので、そうしました。私がギター4重奏のアレンジをして、譜面とデモ音源をみんなに渡しました。4パートとも単音の演奏なので、簡単だと思いきや、ところがどっこい。1パート1音の4音だけが会場に鳴り響くのですから、1音も外してはいけないのです。ということを考えれば考えるほど、緊張感はぶり高千里です。リハーサルで最も時間を費やしたのは、間違いなくこの曲だったでしょう。ライブ当日の楽屋では、緊張感のある直前練習ということで、ケータリングのお嬢さんに来てもらって、そのこを4人でとり囲んで演奏、というのを4公演すべての楽屋で行いました。そんなたいへんに難しいことに取り組んだだけの効果は充分あったのではないかと思います。



13. それでもボクは生きていく
こうして、完全に音楽に集中する空気になったところで、ヨースケくんの弾き語りです。今年作られたこの曲は、29歳のヨースケくんの今のリアリティが詰め込まれた秀作です。

14. 愛は勝つ
ヨースケくんの弾き語りでイイ感じの下地を作ってもらっといて、そのままの流れで『愛は勝つ』を弾き語り。これまでになく、言葉が伝わる『愛は勝つ』になったのではないでしょう。作戦どおりです。ふっふっふ。


 


15. Smile
終盤は、比較的テンポ感のある曲を並べます。ジョン・Bくんのこの曲は、震災直後に作られたものです。

16. パノラマ
ヨースケくんのメジャーデビューシングル曲。やや複雑なコーラスアレンジを施し、ノリノリでありながらなかなか音楽的なパノラマになったと思います。


 


17. 東京に来い
4人のコーラスのカットアウトで終わるパノラマからの勢いを止めることなく、素早くギターを持った私は『東京に来い』のイントロストロークをかき鳴らしながらセンターポジションへ、さぁ歌い出そうとしましたが、あれ?、声が聞こえません。私よりかる〜く20cm以上は背が高いヨースケくんが歌った直後のマイクの位置は、ちょうど私の頭の上でした。・・・という、わかりやす〜いギャグで、予定どおりの爆笑の中、曲は中断。私がライブをやってて最も楽しい瞬間です。しばらく間を置いて笑いがおさまるのを待って、気をとりなおしたと見せかけた私が、真剣な表情で「ひとことだけ、いいですか」と言った瞬間の、「え? どうしたんだろう?」という反応と、「あ、ぜったい、なんかネタやるな」と警戒する反応が混在する景色も忘れがたいです。で、「この曲で・・、やっと・・・,センターポジションに立てました!」という前田敦子ちゃんの総選挙ネタ。そうです、それぞれ自分の持ち歌はセンターのマイクで歌ったんですが、私の場合はピアノですから、自分の曲もピアノ位置で歌ってましたから、ギターに持ち替えた私はこの曲で初めてセンターポジションに立てたのです。・・というか、そのための選曲・構成だったりすることもなきにしもアラブ首長国連邦の首都は!? とにかく、「私のことはキライでも・・、キャビュリェリュジュのことはキライにならないきゅだしゃい(泣)!」・・みたいな。ということで、これまでになく盛り上がった『東京に来い』でした。



18. 夜間飛行
そして本編最後は、菅原くんの最新曲のひとつ『夜間飛行』。この曲だけサンプリングをループさせたリズムをベースに演奏し、エンディングは星球でヨ空を演出。あくまでキレイに終了しました。



19. 所在ない
一旦ハケて仕切り直し。ステージ最前にセッティングされるCASIO TONEと、その上に置かれた一輪の薔薇を見た時、「まさか・・」と思った方は少なくなかったでしょう。“まさか”と思わせた以上は、その“まさか”をやるのがポプロフェッショナルなエンターテインメントだというのが私の持論です。というわけで『所在ない』デジャヴュ演奏。入り方、会場への降り方、ヨースケくんの登場、とすべてオープニングと全く同じにやりきりました。その演奏内容については、先週のコラムNo.336をお読みください。



20. Chu Chu Chu
で、最後は、カブレルズの唯一CD化されたオリジナル曲。この曲、なんでもないスタンダードな8ビートポップスなんですけど、いやぁ、極めて繊細で、ほんとに演奏が難しいのです。8月の【塩でかぶれる男子会】も含めると、最もリハーサルに時間を費やしたのは、『Ave Maria』ではなく、この曲だったと言えます。CDをお聴きでない方は、是非どうぞ。



Ending
エンディングはジョンが作ってリンゴが歌った、The Beatlesの『Good Night』をバックに、4人の高校時代の写真をコラージュした画像をスクリーンに映し出す、感動的なのか、笑うところなのか、ってゆうかそんなに笑えないのか、とにかくよくわかんない演出。譜面や音源などのやりとりのために、インターネット上に設けた共有ファイルに、なぜか菅原くんが高校時代の写真をアップしたのがことの始まり。正確には、菅原くんが高校時代の学生証で、私とヨースケくんは高校の卒業アルバムの写真。コアラを抱くジョン・Bくんのは、20代前半のものだそうです。この4人の写真を並べると、高校時代に同じクラスだったとしても、ぜったいに友達になってないよなぁ、と思えますし、ってゆうか、カブレルズの現状とは真逆で、みんなヨースケくんにいじめられてたんじゃないか、なんてことを思います。そんな4人がひとつのバンドとしてステージに立っていた、ということがおもしろい、と思ってもらえれば、という目的でした。で、最後は「明日もファイティンです p(^o^)q」で締めました。



いやぁぁぁ、たいへんだったけど、楽しかったし、おもしろかったし、いろんな意味で音楽的に重要な経験がたくさんあった2011年夏の【Cabrells】でした。オフィシャルサイトの【かわいいブログ】も、10月31日をもっていたん終結し、すでにそれぞれ自身の活動に専念灸です。次はいつ、どんな形で再び集結するかは未定ですが、またやりたいなぁ、たいへんだけど・・・という気持ちは4人とも持っていると思います。


笑ってる
 

笑ってる

というわけで、【Cabrells】の活動を応援してくださった皆さま、改めて、本当にありがとうございました。


笑ってる 笑ってる

最後に、ライブを観ていただいた皆さまへ。

中盤のしゃべりの途中、ステージの袖でガラガラガッシャ〜ン!と大きな音がして、「失礼しました〜」というのが2度ほどありましたが、アレはネタでした。はい、たいへんにわかりにくすぎだったようです。この事実を真摯に受け止め、反省して、更に研究を重ねて、またいつかやってみようと思います。その時は、一緒になに食わぬ顔で「失礼しました〜」と言ってください。

2011/10/31



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