ポップミュージック 自主楽曲解説

メロディ発想時に特に意味もなくあった「Pop Pop Pop Pop Music」というフレーズが、気がつきゃアタマの中でがっつりフィックスしてたもんですから、ポップスアーティストとしてデビューして32年半も経ったこの期におよんで「ポップって何?」と自問自答を繰り返すだけではどうにもならず、この時期一緒にお酒を飲んだミュージシャンに「ポップって何?」と漠然とした質問を投げつけては困惑させ、そんなことを繰り返しながら書いた歌詞は、なんだかちょっぴり切ないものになりました。

完全な洋楽カブレ世代の私ですが、この曲はメロディ・アレンジともになぜか敢えて和風のフレーズに執着しています。典型的なディスコビートの上に4種のシーケンスフレーズで全体のリズム感とコード感を構築した打ち込みオケは、やはり自身の編曲の基礎である80年代風になりました。そんなオケの上を畝り疾走する弦楽器のみ生演奏で録音しています。

90年代半ばに“ひとりZOO宣言”をして、ライブでは積極的に踊っていましたが、数年後「これは求められてないな」ということに気づき、以降のライブではただクネクネしていただけの私ですが、今回のこの曲はダンシングミュージックビデオを作りたい、と思い立ち、巨匠・香瑠鼓先生に振り付けを依頼。約25年ぶりにダンスレッスンに通い、振りを覚えて、ヤングなダンサーさんとともに撮影に臨みました。結果、自分のカラダのキレの悪さに愕然としたことは事実ですが、57歳にもなって自らすすんで踊ろうとするミュージシャンはあんまりいないよね、ということで、寛大に御笑観いただければ、と思います。

では、股。   KAN

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