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Friday Column

No.380

『クアラルンプールへの道』

はい、先週はプチ休暇をいただき、母親を連れてマレーシアの首都・クアラルンプールへ小旅行してまいりました。その旅行記は写真の現像を待って、後日書くとして、今回は、現地で撮影したワールドワイドダジャレフォトを、そこにいたるメイキング・ドキュメントとともに、御覧いただこうと思います。

それは、この旅行を決定した7月頭、【アンマンであんまん】【坂本ローマ】【カイロでカイロ】などの作品で知られるワールドワイドダジャレフォトグラファーであり、2股ピアニストとしても話題の渦中にある塩谷哲くんに、「今度、クアラルンプールに行ってきます」とメールをしたところ、「コアラるんるんプール・・・楽しみにしてます。」と返信がありました。これを“お題”だと解釈した私は、なにをどうやってどのように撮れば【コアラるんるんプール】なのかを考えます。

まずは、コアラ。インターネットでコアラのかぶり物などを調べてみますが、本格的な着ぐるみとなると、旅行に持っていくにはカサバリ過ぎますし、ワールドワイドダジャレフォトとしてはちょっとニュアンスが違うような気もします。オールインワンのパジャマのようなもののフード部分がコアラの顔になっているものもありましたが、これは逆にちょっとチープな感じがいなめなめなめません。・・などといろいろ探しているうちに、【かぶりもの工房 マスカラ・ファブリカ】というサイトを発見。コアラの顔出しマスクの画像が載っていました。「うん、コレだ、これがいろんな意味でちょうど良い」とは思いましたが、しかし、載っていたコアラのマスクがかわいいのが難点。私としては、コアラのマスクはあくまでリアルに、どちらかというと熊っぽい獣感があり、それをかぶった私自身が極めてるんるんでかわいくなければならないと考えるのです。で、そのサイトをよく見てみると、「特注マスク 作製いたします!!」とあるではないですか。そこで早速、コアラのマスクのイラストを描いて、こんなん作っていただけますか? と、メールで送りつけてみたところ、すかさず快い返信があり、製作を依頼しました。


コアラマスクの原画

2週間後に、製作第1段階の画像を送られてきました。それを元に、耳の位置、鼻の穴の角度や色などの調整でメールを3往復して、8月上旬、完成したマスクが届きました。それはそれは丁寧な仕事が窺えるたいへんに素晴らしい仕上がりでした。

で、問題はコアラの手です。マスカラ・ファブリカさんは、手袋の製作はやってないとのことでしたので、他の業者さんを探してみましたが、うまくみつからず。じゃぁ、自分で作るか、ということにします。私は工作が大好きですし、つい先日は【Gibson SG 1961和田シャーmodel】でも、ちょっとしたモノを作ったばかりですから、その勢いで作ることにしました。小学校6年のうち4年間担任を受け持っていただいた磯崎先生に「かんくんのは、点数をつけられない」と言わせたほど、当時から群を抜いた芸術家だった私ですから、コアラの手くらいはどうにか作れるでしょう。

で、そのコアラの手、インターネットで探した画像を見てプチ衝撃。人間は手を開いた時に、5本の指は、親指とそれ以外の1:4に分かれますが、コアラの手は、木を掴むためにそうなったのでしょうか、指が2:3に分かれて開くのです。これをどうやって作るべきかいろいろ考えましたが、よ〜く考えると8月の私はパンツが裏返るヒマもないほど忙しく、コアラの手について真剣に悩んでいる場合ではないのです。ってこともあり、ここはシンプルに、家にあった濃いグレーの手袋に、爪に見立てたボタンを買ってきて縫い付ける、ということにしました。


 


よりリアルにするために、使い古した革製のゴルフの手袋の表面を切り抜いて貼付けるか、お、これはかなりいいぞぉ、とも思いましたが、いやしかし、将来的な使用の範囲を広くとっておこうとすると、やはりシンプルに作っておいたほうが良いだろう、と考えてゴルフ案は却下。どっちみち左手用しかなかったですし。



爪形のボタンを手袋の指先で挟むようにして縫い付け、コアラの手が出来上がり、準備は完了しました。


 


で、次なる問題はロケーションです。【コアラるんるんプール】を、どんな場所でどんな構図で撮影するべきか。母親を連れての旅行なので、現地に行ってからあちこち回ってロケハン、というわけにはいきません。まだ行ったこともない街でありながらも、インターネットと地図を駆使して、おおよその撮影場所を事前に決めておかねばなりません。

まず、そこがクアラルンプールである、ということを多くの人が認識できる背景、または建造物が必要です。ローマにはコロッセオ、カイロにはピラミッドやスフィンクスがありますが、クアラルンプールを象徴するものって何だろう? なんか、確か高いビルがあったよなぁ、くらいで調べてみたら、それは【ペトロナス・ツインタワー】というものでした。88階建て、452m。1998年の完成以来、2003年に台湾に【台北101】が出来るまでの5年間は世界一高いビルだったそうです。“ツインタワー”としては、現在も世界一だそうです。調べてみるまで知らなかったんですが、他にコレだというものもなさそうですし、旅行のために買ったガイドブックは2冊とも表紙にそれが載っていたので、まぁ、これでしょう。ってことにします。

で、プールです。背景に【ペトロナス・ツインタワー】が写り込むプール、を見つけなければなりません。関連のありそうなキーワードをぶりぶり打ち込んで検索しまくり千代子の結果、ツインタワーの下にあるKLCC公園の中に、プールがある、ということをある旅行記のブログで知りました。うん、ここならツインタワーを背景に、プールでコアラがるんるんしている写真を撮れるはず。あとは、そうだと信じて現地入りするだけです。


いざ、クアラルンプールへ

旅行2日目の8月25日(土)。ペトロナスツインタワーの下のショッピングモールを散策してKLCC公園へ。広い公園のいちばん奥にプールを見つけました。天気の良い土曜日の午後、プールではマレーシアの家族連れが楽しそうにはしゃいでいます。うん、グッド。ベリーグッドです。さぁ、撮影を開始します。

三脚にカメラをセットして、マスクをかぶり、手袋をはいて、セルフタイマーモードにしたら、ツインタワーとプールとがうまく入るように構図を決めてシャッターを押します。もうかれこれ18年愛用しているカメラですから、そんな作業は手慣れたはずなんですが、今回は長い爪のついた手袋はいてるもんですから、ちょっと手こずったりもします。しかしシャッターを押した10秒後にはシャッターが切れますから、やはり先にはいてないと、なのです。というわけで、シャッターを押し、決めておいた立ち位置まで走って“るんるん”ポーズ。


 

 


私のカメラはデジタルではなく、昔ながらのフィルムですから、撮ったものをその場で確認することができませんので、この作業を何度もくりかえし、何枚も撮影します。

では、御覧いただきます。塩谷哲くんからお題をいただき、準備に7週間をかけた渾身の1枚です。


コアラるんるんプール ♡

いかがでしょうか。マスク、ロケーションともにほぼ完璧。手袋はちょっと惜しい気もしますが、作った意味は充分あったと思います。シャツの色に特別な意味はありません。なんとなく、マレーシアのイメージです。

ひとつエクスキューズしておきますと、ここ数年は旅行の度に何らかの不具合が起きる私のカメラ。今回も撮りきったフィルムが巻き上ったと思って、ふたを開けたら、巻き上る途中で止まったままだった。なんてことが4本中2本あり。つまり私の撮った写真の一部が感光してしまっている可能性があります。また、近所の写真屋さんが、あららら、2軒ともなくなっちゃったのもあり、やっと昨日、フィルムを現像に出したばかりで、あがってくるのは来週です。ってこともあって、今回掲載している現地での写真は、すべて保険として、愛妻がデジタルカメラで撮影したものです。私のはちゃんと撮れてるんでしょうか。現像が上がったら、また掲載したいと思います。

我ながらなかなか良い作品が撮れたと自負しています【コアラるんるんプール】。早速、塩谷哲くんと佐藤竹善さんに写真を送ったら、絶賛してくれましたよ。

竹善さんは今日からスコットランド・グラスゴーだそうです。塩谷くんは、オランダのスケベニンゲン海岸へ行くことを本気で考え始めたようです。そして、私の次の目的地はタジキスタンの首都・ドゥシャンベです。

みなさんもいかがでしょうか。


撤収

最後に、今週も自分のために記しておきますと、依然週回遅れのこのコラムは、あくまで8月24日分です。そんな8月24日分に8月25日の出来事を書くという、もうわけわかんない状態になってはいますが、そのうちどこかでどうにかして追いつこうと思ってますので、今後ともよろしくおつきあいください。

2012/09/02




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