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				 No.255 
				『カンチガイもハナハダしい私のまわりのブツ解説』 
				はい、【BAND LIVE TOUR 2010 ルックスだけでひっぱって】ツアーまっぱだか。先週末の名古屋公演を観に来ていただいた皆さま、ありがとうございました。お楽しみいただけましたでしょうか。  
				そんな今週の書き出しは仙台公演前日の4月1日、盛岡キャンペーンへ向かう東北新幹線車中。とにかくウソをつかなきゃソンをするといわれるそんな日ですが、毎日がエイプリルフールな人生を送る私ですから、今日ぐらいは逆にウソつかない日にしようと思いますが、たぶん無理でしょう。さて、今回は新作アルバム【カンチガイもハナハダしい私の人生】のジャケット写真、私のまわりに配置されている様々な“ブツ”について解説しようかと思います。なぜそれらを“ブツ”と書いているのかは自分でもハッキリしませんが、これらのものをスタジオで個別撮影することを“ブツ撮り”と言うからだと思います。まぁたいした意味はありません。  
				すでにアルバムがお手元にあるというハイセンスな皆さまは、ブックレットを傍らに。そうでないプレ・ハイセンスな皆さまには、ジャケット写真を2箇所に貼り付けますので、それを御覧いただきながらお読みください。では、ジャケット左上のアルバムタイトル下から逆時計回りに。  
				 
				■Viola 
				はい、バイオリンではなく、それよりひとまわり大きいヴィオラです。そう、日本語では“バイオリンのひとまわり大きいやつ”という表現がわかりやすいと思いますが、イタリア語では逆なんです。バイオリンは【violino】で、ヴィオラは【viola】。単語尾に「-ino / -ina / -ini / -ine」というのがつくことにより、それは「小さな/かわいい」という意を持ち、例えば【spaghetti】スパゲッティのちょっと細いやつが【spaghettini】スパゲッティーニであるように、【viola】ヴィオラのひとまわり小さいのが【violino】。つまりバイオリンは“小ヴィオラ”というわけです。興味深いのは【viola】が女性名詞であるのに対して、【violino】は男性名詞だということ。しかしこれがなぜそうなのかはイタリア人に聞いてもわからないと思います。なので私はバイオリンとヴィオラの共通頭文字「v」を敢えて「バ」と「ヴィ」に書き分けてみましたが意味はありませんので気にしないでください。ちなみにこのヴィオラは私の実家の押入れに30数年眠っていたもの。10年ほど前に修復して【LIVE TOUR 2001 Rock’n Roll 39】の弦楽5重奏でベースの西嶋さんが演奏しました。メーカーは不明ですが、普通に考えるとたぶんSUZUKI製ではないかと思います。この他に自前のバイオリンも撮影しましたが、デザイナーズ・チョイスでこっちが採用になりました。  
				■GRECO GT-01 
				国産ギターメーカー“GRECO”のギター・チューナー。今どきは、ギターヘッドにクリップで装着する液晶表示の小型チューナーをみんなが使ってますし、私も一応持ってますが、やはりこの針が左右に振れるタイプのほうが、チューニングしてる感があります。ま、私の場合はギターはメッタに弾かないので、ほとんど使わないっちゃ使わないんですが。このジャケットでは、ヴィオラがチューナーに繋がっているということで仄かなナンセンスムードを醸し出しています。  
				■Rickenbacker 1000 
				The Beatlesの使用楽器として有名なRickenbacker社のジュニアスケールギター。95年頃、東京・練馬の楽器店で購入した中古品で、シングル『東京に来い』のジャケット撮影に使用した以外は、98年、ビートルズスタイルのバンド【BAD LOOKS】で札幌・大阪のイベントに出演した時に演奏しています。私と同じ9月24日生まれの、Mr.Childrenの田原健一くんもこのギターを所有しているそうです。この他にも現在ライブで使っている【Epiphone CASINO】【Gibson Flying-V】も撮影しましたが、全体のバランスや色のコーディネートはこうでねぇと、ということからこのギターを選択しました。  
				■J.Michael 
				はい、トランペットです。それ以外のことは所有者である私にもわかりません。吹けもしませんし。【LIVE TOUR 1999 - 2000】のオープニング曲『氷の世界(矢代の世界)』で、ニセ・トランペット・ソロをやるためだけに購入したもの。  
				 
				■SWALLOW PAL-500EP 
				音楽好きの方でも「お? なんだろうこのエフェクター」と思った方いらっしゃったでしょう。はい、これはエフェクターではなく、変圧器です。フランス・パリに渡る際に秋葉原で購入したもの。例えば、コンセント←変圧器←日本製炊飯器という感じで使ってました。しかし、コンセント自体の電圧が時に不安定だったりするのもまたフランスのステキなところなので、スイッチを入れたはずの炊飯器が、米炊けぬままにいつのまにか保温に変わってたりなんてこともしばしばありましたが、それもまたフランス。そんなことも含めてここに入れておきたかったのです。  
				■BOSS Over Drive / Distortion OS-2 
				伸び系と歪み系がひとつになったコンビニエントなエフェクター。デモ音源制作時のギターソロ用にと、たしか90年代半ばに買ったような気がします。【BAND LIVE TOUR 2009 じゃぁ、スイスの首都は?】では、『GO PLAIN』でのシンセクラビ音を歪ませるのに使いました。  
				■Wittner taktel PICCOLO 
				はい、ドイツのWittner社のメトロノームです。パリ在住時、ピアノ練習用に15区の楽器店で買ったと記憶しています。帰国後は使うことはまずありませんけど。こういうのってマジマジと眺めてみるとかなりカッコイイです。機能性だけで完成されたデザインというか、ううん、いいんです、ストイック・ビューティです。このジャケットでは、メトロノームをDistortionで歪ませて、そこに変圧器かまして足に繋がってるってのもなかなかイイでしょう。  
				とまぁ、今週はこのあたりまで、続きは来週。書き終わりは仙台のホテル。これからラーメン食ってZEPP SENDAIに入ります。仙台公演を観に来ていただける皆さま、充分に御期待ください。  
				2010/04/02  
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