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Friday Column

No.239

『カネ・カネ・カネ』

はい、たいへんな12月を日々がんばってますが、睡眠時間が普段より少ないことから、だんだん頭も回らなくなってきたので、ホントにつらくなる前に先週土曜日は丸一日休みました。それ以外はひたすらアレンジと各種打ち合せと弾き語り個人練習、で、ときどき札幌。こうして書いてみるとまるでマジメなミュージシャンのようでやや居心地が悪いです。というわけで、今週は柄にもなくカネの話でも書いてみようと思います。

北朝鮮が突如デノミを実施! なんてことでニュースでテレビが変な騒ぎ方してましたね。“デノミ”が【denomination】だということは知っていましたが、デノミ、デノミってどのニュース番組も“ドリカム”みたいな感覚で言っていることに違和感をおぼえたので辞書を引いて見たら、【denomination】という語には「命名・名称・階級」など複数の意味があり、そのひとつに「通貨の単位」とありました。“デノミ”=通貨単位の切り下げ、という解釈が通っていますが、本当のこと言うと英語的には「change of denomination」、または「redenomination」だそうです。なので、略すとしたら「チェンデノ」か「リデノ」のほうが妥当だと私は決意しました。しかし響き的にはどちらもカッコイイとは思えないので、やっぱり「デノミ」で妥協することにします。

思えば私は、旅行先がデノミ期間だったということが複数回あります。最近では今年4月のトルクメニスタン。5000旧マナトが1新マナトになるデノミが1月に実施されたそうで、私が訪れた4月もまだ新旧の通貨が流通し、街で目にする値札にもバスの乗車券にも新旧2種類の価格が表示されていました。私は米ドルを持ち込みましたが、両替所や銀行によって受けとる通貨は新マナトだったり旧ナマトだったり。物を買うときも新マナトで払っておつりは旧マナトってこともあれば、新旧のマナトを組み合わせて支払ったり、なんてことが普通に起るので、頭の中での換算がかなりややこしかったものです。(コラムNo.207参照)

98年夏、初めて訪れたロシアもデノミ直後で、新旧のルーブルが混在し、2種類の価格が表示されていました。そんな中でも驚いたのは、サンクト・ペテルブルグで泊まったアメリカ系高級ホテルは、「日々下落するルーブルのレートにつきあっとられんよ」ってことなんでしょうか、ホテル独自の固定レート設定して「このホテルでは1米ドル=○○○ルーブル」とフロントに掲げていました。つまりそこに泊まっている私は、新旧2種のルーブルを持ち、しかも街とホテルではそのレートが異なるという、頭の中がたいへんに複雑な初ロシアだったわけです。

そう言えば、フランスに渡った2002年2月は、ユーロ導入から3年も経っていたのに、多くの価格はユーロとフランの2種類が表示されていました。アパートを契約する時も、大家さんはフランで額を提示し、それを不動産屋さんがユーロで私に伝えました。私の頭にはフラン感覚がないので、すぐにユーロに慣れましたけど、でもフランス人にとっちゃ、そりゃそうでしょうね。もし例えば日本の通貨が来年からアジア統一通貨“アジドル”かなんかになっちゃったりしたら、私たちは「円でいうといくら」という観念を拭い去るのに3年では無理でしょう。

ややニュアンスの違う話ですが、十数年前の中国には、外国人が使う“外国人兌換券”と中国国民が使う“人民元”の2種類の通貨があって、外国人の私が両替すると当然“外国人兌換券”を受けとるんですが、街で買い物をするとおつりは“人民元”ということもよくありました。しかし、出国時に人民元は外貨に両替できないということで、手にした人民元は残らず使わなきゃでした。外国人兌換券はレートが人民元より微妙に高いらしく、外国人が集まるホテルやデパートの近くでは、人民元を外国人兌換券に両替してくれと言ってくる人も時々いたものです。95年のお正月に北京に行った時に、空港で両替をしたら人民元を渡されたので「違う、外国人兌換券をください」と言ったら、95年1月1日付け、つまりほんの数日前に廃止されてました。うぅぅん、なんかちょっと残念。

またちょっと違う話ですが、08年1月に訪れたブータンでは、ブータンの通貨“ヌルタム”と隣国インドの通貨“ルピー”が仲良く流通していました。両通貨は同一固定レート、つまり100ヌルタム=100ルピーだったので、旅行者の私には、紙幣のデザインが違うというだけという解釈で、めんどくさいことはありませんでした。

はい、今回は“柄にもなくカネの話”と言っておきながら、「オレはいろんな国に行っていろんな経験をしてるんだぜ」ということをヒケラカス結果になったことに不思議な爽快感を覚えています。

そんな私は、旅行に行った先で「またこの国に来たい」と思ったら、出国時に両替はせずに持って帰ります。次に訪れる時、大きな荷物を持ったまま空港で両替することなくホテルまでの交通費に使えますから。その間にデノミがあって次に行ったときは使えなくなってる可能性も孕んでいますが。そして、もうひとつの使い道はお年玉です。親戚のチビッコにお年玉をあげなきゃなんないシチュエイションに追い込まれたら、見たこともない外国紙幣をかわいい小封筒に入れて、「いつかそこに行った時に使いなさい」と言って渡します。これイイでしょう。なんだか夢があるように見せかけておいてその実、封筒を開けて紙幣を見ても、その価値が即座に判断できないことで「KANさんてけっこうケチなんだ」という印象を回避する効果もあるのです。

ですから私は、多くの国の通貨を箱に入れてしまっているわけで、そんな意識ではなかったものの、今となっては結構な“カネ・コレクション”ですよ。箱の中身はカネ・カネ・カネ。ある意味・逆に・ある反面、私は“カネマニア”です。なんだかキモチイイのかキモチワルイのかわかんなくなってきましたが、でも、どのカネも日本じゃ使えないってのが切なくてステキでしょう。



上の画像は、当サイトのコンテンツ【For Sale】を開設する時の告知ページ画像。そんな私のコレクションを使って作ったもののひとつです。はい、では今週はこのへんでおひらき。さっとアレンジ作業に戻ります。

明日12日には、このサイトで新たに楽しい発表があります。
で、13日(日)は横浜・大さん橋ホールでのライブイベントに出演します。いろいろ考えましたが、精神的に余裕のないこの時期の私は、やはり安全な衣装で出ることにしましたので、観に来ていただける皆さまは、私の登場時に「あぁぁぁ」と残念な声をあげて、よそのお客さんに不思議な不安感を与えてみたりしてください。けっこう技術がいるとは思いますけど。

2009/12/11



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