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Friday Column

No.077

『辞書引きレストラン 〜Club Tango 発足〜』

うすうす感付いてはいたんですが今日ってお休みなんですね。な〜んかの日だったなぁ〜と思っていたらぶ〜んかの日でした。

さて、写真が出来上がりましたのでウラジオストック/イルクーツク社会科見学旅行のことを書きたいと思います。休暇旅行ですのでこれといってなんにもしなかったんですが、それでもロシア語のできない私にとっては何をするにもいちいちたいへんな9泊10日だったもんですから、書こうと思うとそれなりにいろいろありすぎるので、ここでは“どうやってなにを食べたのか”について書きたいと思います。

※お読み頂く皆さまのPC環境によっては文字バケが発生することが懸念されますので、ロシア語のキリル文字は使用せずに書きます。

まず、どうやって食べる店を探すかというと、知り合いひとりもいない街で頼りになるのはガイドブック以外にありません。旅行に行く度いろんな出版社のガイドブックをなんとなく買っていましたが、95年頃からはもっぱら『地球の歩き方』。これがいちばん細かくて情報がリアルな気がします。今回も『地球の歩き方・シベリア』を持って、まずそこに載っているレストランを目指します。で、その店を見つけるとそのまま入るのではなく、その界隈をうろうろして他にどのようなレストランがあるのかを見て歩きます。多くの場合、ガイドブックに載っているレストランは街の中心地・繁華街にあるので、その近辺で少なくても2・3軒はみつかりますが、しかし特にロシアは外から内部が見える作りの店が少なく、どうあれ実際に入ってみて食べてみないことにはわからないことはわかっているので、なんとなくアテズッポで入ります。

席に着くとまずメニューがでてくるわけですが、当然のことながらロシア語です。英語のメニューがある店ならそれがでてきますが、どこから見ても日本人の私にロシア語のメニューが出されるという場合は、英語メニューは無し。それならばとカバンからおもむろに辞書を出します。まず、ビールを1杯たのんで、ゆっくり時間をかけてメニューにのっている料理・単語一個一個を辞書で調べます。ここロシアでは“決定しました”という笑顔をこちらから従業員に投げかけない限りは、「ご注文はお決まりですか?」と東京のへんな店のように機械的に追い立てられることはなく、また「今日は新鮮なスズキがはいりましたよ、これをグリルしてレモンとハーブで・・・、うぅぅ〜んそれから鴨も美味しいですよ、うちのお店の自慢料理です。もしボルドーの赤がお好きなら絶対オススメ。それからデザートにはなんといっても・・」と過剰なスマイリートーク攻撃にあうこともありません、・・そう、まるでニューヨークのレストランのように(行ったことないんでなんとも言えませんが)。


辞書とカメラは携帯必須
 

トラムが走るイルクーツクの街並

そういうわけでビールを飲みながらとにかく辞書を引きます。なんとなくイメージできるかと思いますが、ロシア語のキリル文字は、私たちが普段使うローマ式アルファベットとはちょっと違いまして、まずキリル特有の文字がいくつもある他、「B・H・P・C」など見た目はローマアルファベットと同じでも発音はじぇんじぇん違うものがあったり、また「N や R」が反対向きになってこれまた違う発音の文字なんかもあります。私は今回が4度目のロシアですが、ロシア語圏という意味でウクライナも含めると5回目になるもんですから、もうキリル文字を見てその発音を読むくらいはできるようになってまして、ってゆうかこれを解読できないと右にも左にも行けないもんですから、ロシアを旅する以上は最低必須事項なわけです。とはいえかろうじて文字の発音がわかる程度で、“ロシア語”としてはまったくわからず、ただただ単語を相手に投げつけるだけ、カタコトレベルになるには最低限の勉強が必要です。しかし、辞書で引いた単語をただただ投げ付けるだけ、という一見一方的と思われる行為もそれはそれで友好的なコミュニケーションの第1段階、重要な通過点です。ということもあり、私が2002年に心の中で立ち上げた国際友好機関『世界カタコト協会』の予備段階として、辞書で引いた単語をただただ投げ付けるだけという初期的な国際友好機関『Club Tango』の精神的な発足をここに宣言させていただきます。

さて、メニューの話に戻りますと、「冷たい前菜」「温かい前菜」「サラダ」「スープ」「魚」「肉」「デザート」「飲み物」とおおまかにジャンルわけされていて、ほとんどの場合つけ合わせの食材まで書いてあります。これを1単語1単語調べ、その料理を想像して1品1品すすみますが、「今日は魚だけ」とか「今日はドカンと肉一発いっとこう」とか「スープ飲んじゃうかも」とか、方向性はその都度あらかじめなんとなくあるもんですから、毎回全ページ全品辞書を引いているわけではありません。それでもねらった項目を調べるだけでも15分くらいはかかります。意志決定したら従業員を笑顔で呼び、料理名を発音して通じたら、あとは「ヴィノー(ワイン)」「クラ−スノエ(赤)」「リュ−ムカ(グラス)」「アジン(1)」とぶつ切り単語をゆっくり投げ付けて注文完了です。

そんなこんなで食べた料理を数品見ていただきます。


 


 


左上はウラジオストックについた初日の晩、ホテルのフロントのお嬢さんに、「おいしいロシア料理店を教えて下さい」と聞き教えてもらった『イズヴ−シュカ』というロシア・ウクライナ料理店、ガイドブックにも載ってる店でした。ここで食べたのは「魚」ジャンルで、調べた単語は「サーモン/マッシュポテト/緑」です。右上は旅の5日目、イルクーツクの高級レストラン『スニジェンカ』での夕食。ジャンルは「肉」で調べた単語は「鶏/カツレツ/キエフスタイル/桃/緑」。左下は6日目、イルクーツク・アンガラ河のほとりの洒落たカフェ『モネ』での昼食、ジャンルは「サラダ」で単語は「切ったレタス/煮た牛肉/きゅうりのピクルス/オリーブ/ケッパー/マスタードソース」。右下は8日目、ウラジオストックに戻った晩のレストラン『スマーリュイー・ゴラード』。ジャンルは「魚」、単語は「サーモン/カリカリに焼いた/アスパラ/砕いたマンゴーのソース/緑のソース/オリーブオイル」。・・・という具合に調べる単語量も9日間で徐々に増えていった、そんな感じでした。また、9泊10日昼夜あわせて18回の繰り返しで、ロシア語の辞書引くのもかなり早くなりました。

ロシア料理といってパッと思いつくボルシチもペリメニもストロガノフも一応食べましたが、あとはどこからどこまでがロシア料理かという線引きはあってないようなそんな印象でした。あ、ピロシキは食べませんでした、露天では見かけましたけど。日本で“ピロシキ”というと、ひき肉と野菜が入った揚げパンで“カレーパンのカレー味じゃないやつ”というイメージですが、ロシアで“ピロシキ”というと揚げ焼きパンの総称で、中身はジャムだったり、甘く煮た果物だったり、ひき肉だったりといろんな種類があるようです。日本に置き換えると“菓子パン・調理パン”全体を指すってことみたいです。

さぁ、うまい終わり方がみつからないので、久しぶりにクイズです。

問題:
下の写真は、入りはしませんでしたがイルクーツクのホテル・アンガラの近くにあった日本料理店。「B」から始まる6文字がその店名です。さて、何というお店でしょうか?



ヒント1:日本料理に使われる食材です。
ヒント2:ちなみに店名の下の「PECTOPAH」は「レストラン」です。

正解は「コラム No.080」ページ最下部に掲載されています。

2006/11/03


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