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Friday Column

No.026

『オレンジンジャー』

久しぶりに風邪をひいてぼわ〜っと3日間寝てました。大島での5泊6日の映画撮影は、ほぼ初対面のみなさんに囲まれた初めての経験でかなり気が張っていたので気付かなかったんでしょうが、羽田経由で札幌に着いて疲れがどっと出まして、しかも次の日は苫小牧でゴルフ。近日中に歌を歌わなければならない状況であれば、このゴルフはあっさりキャンセルするところでしたが、「今だったら、ひさびさに風邪ひいといてもいいか」と思い、18ホールをやや頭が重いながらも楽しくプレイし、東京に帰る頃にはぐんぐん風邪っぽさが増し、翌日、ある意味予定どおりに風邪をひきました。

や、でもね、たまに風邪はひいといたほうが良いような気がするんですよ。実際、期限が間近に迫っている曲づくりもあるんですが、曲はできる時は寝ててもできますし。今年は2月から風邪をひくわけにはいかない状況がずぅ〜っと続いてましたから、ちょっとヤバいかなと思うとイソジン、カコナ−ル、パブロン、ユンケルととりあえず市販の薬にすがりつき、ごまかしごまかしなんとか回避してきたんですが、たまにはちゃんと熱だして寝込んで汗かいて、自分で治すってのをやっといたほうがいいような気がするんですよ。なんの医学的根拠もないんですが、なんとなくイメージ的に。これをやっとくと“とりあえずしばらくはだいじょぶだろう”という妙な安心感がでてきます。・・とかなんとか言って、いつまでも治んないのもまたまずいですから、一応病院には行って薬はもらってきたんですがね。

今回は、そんな私が開発した風邪ひき時に飲むオリジナルドリンクを御紹介します。すりおろした生姜とオレンジジュースを手鍋であたためるだけのホットアップドリンク『オレンジンジャー/Oranginger』、これが温ったまっていいんです。生姜にどのような効能があるかはちゃんと調べてませんが、たぶん良いんでしょう、イメージ的には。

話せば長いんですが、いいですか。
思いおこせば高校生の頃、福岡に『シェ−キーズ』ができて、ピザの食べ放題に友達と原付きバイクで行ったものでした。そのシェ−キーズのジンジャエールがめちゃくちゃ辛くてね、うまいんです。今思えばこの刺激もシェ−キーズの魅力の大きなひとつだったのかもしれません。ある日、この辛い飲み物は何でできてるんだ、「ジンジャーってなんだ?」と辞書をひいてみて、それが“生姜”だとわかった時はかなりショックだったのを覚えています。トマトジュースでさえ自分の中で“ジュース”として認められるようになったのがほんの数年前、中学校に入ってからですから。よろこんで飲んでいたそれが“生姜のサイダー”だったとは、かなり大きなショックです。しかし辞書にかいてあるのだからそれはそれで事実なのだろうとあきらめて、あらためてシェ−キーズのジンジャエールを飲んでみると「うん、たしかに生姜の味がする」と認識できるわけで、同級生に「ジンジャエールって生姜ばい」と言い切ると、「おまえなんば言いようとや、なんが生姜かって」と誰も簡単には信じませんでした。そうなると逆に、ジンジャエールを生姜のサイダーと認識して飲んでいる自分をちょっとハイセンスに感じたりもしてたのも事実ですから、まわりもこっちもみんなバカだったんだなというのがよくわかります。

2000年の正月に上海に行った時、ある食堂で紹興酒をたのみました。食堂でものを注文するくらいの中国語はなんとかできるようになっていた私が、「古越老山を熱燗でください、砂糖もつけて」とたのむと、女性店員は「チャンスーはどうします?」と。「チャンスー???」この状況では想定外の響きが返ってきたもんで、なんすかそれ的表情をしていると、「ま、いいから、おいしいから、ね」という感じで女性店員は一旦さがり、数分後、熱くなった紹興酒とともに、糸のような極細千切りの生姜の小皿を持ってきました。「あぁぁ〜、姜絲 (jiang si) ね、そうかぁ」と、“チャンスー”が生姜の千切りだということがわかりました。紹興酒に生姜というのはこの時が初めてだったのですが、熱い盃に生姜を浮かべた紹興酒はさらっと飲みやすく、当たり前のことですが本場の中華料理にたいへんよく合いました。次の晩、他のお店で得意げに「紹興酒の熱燗、チャンスー有りで」とたのむと、ハナッから紹興酒に生姜の千切りを入れてやかんで温めたものが出てきたりもしました。

私と生姜とのこのような関わりあいがありながらの2002年の冬のパリ。風邪をひいた私は、一時帰国時に持ってきた「C1000タケダ・ビタミンレモン」の顆粒をお湯にとかして飲んでいた時、ふと、小さい頃、福岡ではめずらしく雪が積もった日に、母親が鍋で温めてくれたオレンジジュースを疑問に感じながらも飲み、「オレンジジュースを熱くしてなんでこんなにうまいんだ・・」と、ジュースという子どもながらの観念を打ち破る衝撃を受けたことを思い出し、「・・・オレンジジュースに生姜はどうだ?」と思い立ち早速作って飲んだのが、この『オレンジンジャー』。

どうですか、長いわりになんだったのかよくわからない気もしますが、とにかく私のこれまでの人生のうち、少なくとも30年以上の時を経て2002年、パリでついに完成した風邪ひき時のホットアップドリンク『オレンジンジャー』。その効用がどうであるかは別としても、なんつったって“飲み物としてかなりおいしい”。これめちゃくちゃ重要です。

札幌では初雪が降りました。これからの寒い季節、風邪なんかひいてなくても是非、お試しください。すりおろす生姜の量は自分で決めてください。お好みでハチミツなんかを加えてもいいかもしれません。しかしジュースは必ず愛媛の“ポンジュース”を。濃縮還元独特のエッジの利いた酸味が魅力です。

オレンジンジャー
2005/11/11


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